地震がもたらす強い揺れ。
中でも周期が1秒から2秒の揺れは、住宅など低層の建物が壊れやすいいわゆるキラーパルスと呼ばれ、これまでにも阪神・淡路大震災、新潟県中越沖地震、そして熊本地震などで多くの住宅を破壊し命を奪ってきました。
つい最近はトルコ・シリアで5万人以上が犠牲になった直下型地震でも建物の倒壊が相次ぎました。
建物の耐震化は地震対策のまさに1丁目1番地。しかし、そこには課題も…
愛知県長久手市。木造住宅が耐震工事の真っ最中。
壁を抜いて大きな一部屋にした上で9か所に筋交いを入れていきます。
(キオ建築 木尾朋宏さん)
「建物も古いので一概には言えないが、東北で来たような地震が来ると完全に倒れる数値ではあったので、少しでも「地震に強い家づくり」ということで耐震工事をしている」
この家は築44年。施主の山田知明さん。2人目の子どもが生まれるタイミングでリフォームと耐震補強をしようと家の耐震性を調べて驚きました。
(山田知明さん)
「(数値は)0.1以下とか…基準の10分の1以下とかだった気がします」
この建物の耐震性はまさかの0.12。
震度6強の地震に耐える構造を1.0とした場合、12パーセントの強度しかないのです。築42年以上の古い住宅の耐震化には補助金が出ます。
しかしこの家で耐震補強するのはLDK一部屋だけ。それにはワケが。
2023年3月10日放送 CBCテレビ「チャント!」より